2024.06.01 高2進学後援会

2024.06.01 11:00~13:00 @視聴覚室 


2保護者を対象に進学講演会を開催しました。

本講演会は今年度より高1保護者もオンラインで参加可能となり、進学に関心の高い保護者が多数参加しました。


講演会に先立ち、老沼後援会会長、金田学校長よりご挨拶いただきました。

老沼会長 挨拶

世間では受験に関して情報があふれており、情報が多すぎると戸惑うことも多いと思う。いったん情報をシャットダウンして必要なものを取捨選択していく必要があると感じる。進学講演会も情報源のひとつとしてご活用いただきたい。


金田学校長 挨拶

令和7年度より共通テスト科目に「情報」が追加され、国立大学進学には6教科8科目を学習する必要がある。

早めに情報を収集し受験に備えていただきたい。


進路部主任 奥村先生

進路部主任奥村先生より、令和6年度入試の実施概況と両国高校の結果、令和7~8年度入試の変更点、123期生の取り組みと今後をテーマに講演いただきました。
令和6年度入試は安全志向の広がりが予想されたが「だからこそ強気で」と指導し成果が出た。「行きたい大学に進学」を指導方針とし国立大学に旧帝大も含め多数合格した。
前期日程で泣いた10名が後期日程で合格、筑波大学は後期日程終了後に前期受験分の繰り上がりで2名合格した。最後まで粘り強く取り組む、点数を1点でも多く取ることが肝要である。

推薦入試は第一志望大学の受験を推奨している。特記事項なしでの合格者、難関の都立大学総合型ゼミナール入試の合格者の実績が出た。今後推薦入試受験枠は拡大すると予想され、推薦での合格者数増加が今後の課題のひとつである。総合選抜による受験を検討している場合は高2のうちに探求学習、コンテスト応募等に積極的に取り組み特記事項に記入できることを増やしてほしい。

令和7年度入試はまず共通テストの「情報」増設と時間割変更が予定されている。この変化に対応するため123期は全員が高3で情報演習を履修できるようにカリキュラムを変更予定である。令和7年度は「情報」の点数の扱いについて各大学でばらつきがあり、令和8年度は点数の扱いについて変更があると予想されるので情報収集が重要である。また、国立大学の情報系学部の入学定員増、私立大学の女子大の学部再編・共学化の動きや情報系学部の新設、難関大学の共通テスト必須化等、様々な変化が生じているので各大学の動向に注視が必要である。

123期の成績は模試結果の分析によると英語が強みである。数学は図形、特に三角比が弱いので強化していく。二次関数が弱点だったが強化し克服した。今後高2のうちに模試「スタサポ」で弱点をあぶりだし国語と数学を強化する。

 
共通テストは高29月の500日前から得点率7割以上を目標に学習を進める。早すぎると息切れするし、遅いとばらつきがでてしまう。私立大学の共通テスト利用方式はmarch以上だと難関であるため戦略が大切である。


121期卒業生 講演

121期卒業生3名の方々に高校生活や入試を振り返って講演をいただきました。

Mさん 慶応義塾大学薬学部進学

▼高校時代の成績について

とびきりいい成績ではなく中の上か上の下くらい。化学や生物は1位だったと思う。担当の先生が好きで毎日会いに行った。得意科目は成績優秀者に掲載される1位をとれるように頑張っていた。

進路決定について 医療系と漠然と思っていた。小林先生に出会って化学が好きになり薬学部志望を決めた。距離的に行かれる大学を探した結果、高1で慶応義塾大学を第一志望に決めた。模試結果は高3春までずっとE判定だった。高2模試は気にしなくていいと思う。

受験勉強開始時期 修学旅行後に開始した。それまでは高校生活を楽しもうと思った。

▼両親に感謝していること・やめてほしかったこと

勉強について話したことはなく何も言われないことがよかった。両親が心配性で推薦を勧められたことが嫌だった。志望大学を決めていたので、推薦は勧めて欲しくなかった。

予備校・塾の利用について 高1夏休みに予備校夏期講習、高3春に春期講習に参加したがとてもハードで辛く体調崩した。学校と予備校の両立はできないと思った。

▼苦手科目の克服について

共通テストのみだが国語が苦手であった。英語は準2級までは無理がなかったが準1級はハードルが高いと感じた。長文とリスニングに力を入れ最後は得意と言えるようになった。リスニングは学校教材で強化した。

▼両国高校の先生について 家族に言えないことでも先生に言えた。

▼大学生活について

化学の勉強、慶応病院の薬学部見学、薬学部関連の漢方部などサークル4団体に参加、大学のスポーツイベント参加等をしている。

▼123期生保護者への助言

2夏休みは部活、文化祭、学校夏期講習で十分である。高2から「受験受験」と言わなくても良いと思う。

Oさん 東京大学理科一類進学

▼高校時代の成績について

そこそこによかったが飛び切り良くはなかった。

▼進路決定について

やりたいことだけ決まっていたが、入学後のビジョンは見えていなかった。東工大志望だったが先生の勧めがあり東大志望に変更した。高3東大冠模試で意思が固まった。

▼予備校・塾について

2冬に駿台予備校に通うようになったところ勉強する生徒の姿を見て刺激を受けた。駿台は授業がいいと言われているが雰囲気が合わず結局家で勉強した。予備校のいい点は入試問題の意図などを解説してくれる、辛辣なことを言ってくれる、細かいデータがある点である。予備校は予習の負担が大きく全部行くとオーバーワークになる。苦手科目だけポイントを絞るとよい。直前講習は組み立てを間違ってしんどい思いをした。

受験勉強開始時期 高2冬に開始した。修学旅行とカンボジア研修参加を予定していたので早めに着手しようと思った。

▼両親に感謝していること・やめてほしかったこと

理学志望は決まっていた。親に「将来はどうするの」と言われたので、考えなといけないと思った。父は入試に関わろうとするが母は放任だったのでもっと母に関わってほしかった。父は計画性が高いのでここが受かってここが落ちたらどうするのか、と受験直前に言われることが嫌だった。

▼苦手科目の克服について

化学、地理、英語が苦手だった。物理と化学だったが、化学に全振りで乗り切った。地理は直前で学習した。英語は準1級取得、リスニングは学校教材やテキストを毎日やっていた。

▼両国高校の先生について

勉強面で先生に頼ったことはなく生活面で頼っていた。物理室を自由に使用させてもらったことがよかった。

▼大学生活について

英語、ドイツ語、専門科目を学んでいる。クラスメイトと親しくし、先輩との交流もある。ブリティッシュロックサークル、コーヒー同好会に参加している。

▼123期生保護者への助言

2は興味関心のあることや部活に一生懸命でよい。あとは夏期講習、英数国をきちんとやっていれば十分である。

大学入試の知識を得ておくことは大切である。

 

Mさん 東京大学文科三類進学

▼高校時代の成績について

テスト前のみ勉強し学年10番以内だった。模試結果は高2まで上下があった。東大特化模試はB判定が1回、残りはCD判定であった。ベネッセ模試は高3になり成績が安定した。東大特化模試と一般模試だと結果に差がある。

▼進路決定について

相当悩んだ。最初理系志望だったが高1の時「東大は教養課程で2年間学んでから進路を決めることができる」と聞き「そうなのか」と思った。担任の先生から「東大を目指したら」と勧められ目指せるならいい大学に行かれればと思った。高23の成績で「東大を目指せるかも」と思い受験を決めた。

▼予備校・塾について

東進の東大特化のオンラインを1回だけ視聴してやめた。東進のカリキュラムに沿って勉強していたら入試に間に合わなかった。塾に通う時間はもったいないと感じる。両国高校の先生に添削してもらって後は家で勉強した。

受験勉強開始時期 高2まではテスト前以外は勉強していなかった。高3になって英語の外部試験を受けてからスイッチが入った。

▼両親に感謝していること・やめてほしかったこと

美味しいお弁当・夕食を作ってくれたこと。文句も言わず身の周りの生活が回るようにしてくれたこと。要項の印刷、出願管理等、入試スケジュールの手伝いをしてくれたこと。家で昼寝していても文句を言われなかったこと。私自身は自己決定が苦手である。ここに行ったら将来どうするのか、ここで何を勉強するのかと聞かれることは、親は当然言うことだとは思うがすごくつらく感じた。私と同じように感じる子どもは多いと思う。進路決定に余裕がある大学に進学したのでこれから考えたい。

▼苦手科目の克服について

地理と数学が苦手だった。地理は暗記だけでは対策ができず明石先生に相談した。東大模試では60点中22点が最高点であったが二次試験まで過去問を15年分解き、手ごたえはなかったものの本番は44点であった。数学は大地先生に指導を仰いだ。苦手科目の克服が大事でここは捨てるということでは東大に入学できなかったと思う。

▼両国高校の先生について

添削で大地先生と明石先生に頼った。明石先生のおしゃべりが息抜きになった。授業を聞くことが好きだった。高3になると志望校の勉強をしている生徒もいるが、授業をきちんと聞いて身に付けることが大切だと思う。

▼大学生活について

英語、フランス語、情報等を学んでいる。サークルには入らず授業終了後は帰宅している。食堂でご飯を食べるのが楽しい。これから楽しみを見つけたい。 

▼123期生保護者への助言

2は夏期講習以外はやっておらず部活をやっていた。高2はそれで十分と思う。手伝ってもらわないと駄目なタイプもいるだろうし子どものタイプによるが、寄り添っていればそれでよい。


123期生学年主任 南部先生

123期生学年主任南部先生より講演いただきました。


7
月開催の保護者会で様々な情報を提供予定だが、進路指導計画・進捗と生徒に伝えてきたこと・伝えていくことについてお話しする。入学時に「卒業後の自分にワクワクしながら向かっていく」ことを目標にお預かりした。今年7月実施のベネッセ模試結果を手元に11月の3者面談で目的地を大人の前で言えるように指導している。トップ層も見つつ落ちこぼれる子は出さないことを学年の目標としているが、現段階ではベネッセ模試の結果ではC判定は出ていない。

 
推薦入試では高31学期に受験手続が始まる生徒がいるので早め早めの準備を心がける。生徒の傾向として「情報」が負荷となり国立大学は避ける傾向にある。指導として地方の国立大学にも目を向けさせる、数学を捨てさせない、3科目で戦えるのかと問いかけることをしている。


編集一同より・・・

共通テストの500日前から受験に向けた勉強を!とのお言葉を頂きました。

もう2年生からの準備が大切とのこと。改めて身が引き締まりました。

親子共に悔いのない大学受験、頑張っていきましょう。