2024.05.11 高3進学講演会

2024.05.11(土)@視聴覚室

高3保護者向け進学講演会が視聴覚室で開催され多数の保護者の方に参加いただきました。当日会場に来れなかった方、高2の保護者の方にはZoomで参加いただきました。



老沼後援会会長挨拶

高3保護者にとっては「とうとうこの時期が来てしまった」という焦りがあると思います。子どもと進学について話をしていく時期ですので、本日の講演会を是非参考にしていただければと思います。今回から高2の保護者の参加可能としました。


金田校長先生挨拶

コロナ禍を経験したことによる変更、共通テストの6教科8科目の実施、高校の学級数が少なくなるなど大きな変化の中にあるが進路指導は通常どおり行っていきます。

高2保護者にも情報を得ていただくことは有意義であると考えておりますので、本日の進学講演会を参考にしていただきたいと思います。


進路部奥村主任より令和6年度入試の実施概況、121期生の取り組み、令和7年度の入試に向けて、をテーマに講話をいただきました。

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少子化により志願者と定員の差が少なくなっている。しかし上位大学の競争は変わっていない。

令和6年度は安全志向と予想された入試であったが得点率は上昇し予想が異なった。最後まであきらめない生徒が合格を勝ち取った。

121期は東京大学合格8人という実績を達成した。これは安全圏の一橋大学や東京工業大学を目指す生徒にも東京大学への挑戦を勧め、16名受験したことが大きい。

令和7年度は東京科学大学等の女子枠の拡大、国立後期試験(全体の3割)の推薦枠への移行、ゼミナール入試等の変更があるので情報を得て入試に備えてほしい。私立大学は第一志望校と指定校推薦や学校推薦が合致すれば積極的に活用してほしい。一般受験の場合は共通テストの比重を大きくした大学もあるのでしっかりと対策をしてほしい。

例年通りだが高3の11月までは第一志望と現在の実力の差分を埋めるよう学習を進める。三者面談は2回実施しAIのデータも利用し志望校を決定していく。夏期講習32講座、共通テスト1週間前にリハーサルテストを予定している。国立大学受験は科目追加、問題数追加と時間変更など生徒の負担が増える。国立大学受験を敬遠する傾向が強まると予想されるが、両国高校は強気で取り組んでいく。

アンケートによると両国高校は7割が予備校を利用している。目的は自分の学習を補うため、学習環境を確保するためが多かった。予備校に求めているのは授業ではないようだ。学校授業のフォロー、学習環境の確保に取り組みたいと思っている。受験はこれからが勝負である。受験は親子で挑む、逃げない、あきらめない、夢を追い続ける、をモットーにすると希望にかなった進学が実現できる。


難関私立大学文系進学 Sさん

難関芸術大学の進学を嘱望されていたが進路を変更。英検準1級取得等の努力を重ね難関私立大学の合格を勝ち取ったSさん。

お父さまがオープンキャンパス見学、志望校選定、入試日や学納金のスケジュール管理、メンタル面や体調面のフォローなどを説明してくださいました。Excelを使用したスケジュール表は入試日、定員、過去の入試データや模試の偏差値等を記載した予備校顔負けの素晴らしいものでした。もう高校生だからと大人扱いせず、勉強するのは本人だが親にできることは精一杯やるという姿を見せてくださいました。

反省点として共通テスト利用の出願に消極的であったため一般受験の日程がハードになり負担になったということです。

受験合否を分析し、夏の模試のDE判定は挽回できると122期生保護者にエールを送ってくださいました。


公立難関大学文系進学 Oさん

受験合格記ではなく「知っていればよかった」という反省点をお知らせしたいとお母さまがお話してくださいました。

・学校推薦、総合型選抜、一般受験の仕組みを理解して受験に臨む。

・英語4技能の重要性を理解する。英語は「外部受験限定」という大学がある。

・志望書に主体性・多様性を記載する場合があるので早めに準備する。

・国公立大学は前期・中期・後期の出願が同時期なので注意。

また受験の豆知識として医療費無料の高校生のうちに早めに歯科治療を受ける、インフルエンザ罹患時は受験できなくなるのでワクチンは必須、受験時の配慮が必要な際の申し出、受験日の雪対策などを教えてくださいました。


私立工科系伝統校進学 Aさん

高校3年生引退時まで熱心に部活動に取り組み、志望の大学や学部が決まらなかったAさんをお父さまが寄り添い工科系大学に進学を果たしました。

勉強したい内容は決めていたため、夏に親子でオープンキャンパス等を活用し情報を集め、11月の三者面談で受験校を決定しました。

受験結果を分析すると共通テスト活用で合格を勝ち取ったことが分かりました。そのため私立志望でも共通テストの受験を勧めたい、ただしどの科目を受験に使うのかは確認する必要があるということです。Aさんの場合は受験で必要のない科目の見直しに時間を割いてしまったことが反省点でした。また進学した大学は1月に「入試直前講座」がWebで掲載されていて気が付かなかったので、このことも反省点だということです。


最難関国立大学理系進学 Tさん

見事最難関国立大学に合格したTさんのお母さまはご自宅で書道を教えていらっしゃり、小さい頃からTさんを子ども扱いせず大きなお兄さん、お姉さんとの関わりの中で育てたそうです。しかし決して放任ではなく、乳酸飲料の習慣化、かかりつけ医に感染症の薬の処方を依頼するなど健康面でのサポート、入試や模試の送迎でコミュニケーションを確保し精神面のサポートを行いました。

学校の勉強はコツコツ進める一方、英語と数学は先取り学習を行いました。先輩からの情報を得て予備校を活用し学力を高めました。両国高校は1月以降の授業のない日も登校し息抜きにサッカーをするなど環境を上手に利用しました。奨学金の情報も得るなど両国のサポートを十分に活用したTさんから122期保護者に「両国高校の環境を十分に活用し、希望の進学を実現してください」とメッセージをいただきました。


最後に黒田学年主任より挨拶
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122期生は102名と例年より少ない人数で高3をスタートした。

以前なら休み時間はゲームの話が中心だった男子も今は数学や教科を話題にしている。

学習サポートを強化している。朝学習を8:20~5分間より8:15~10分間に変更した。早く登校して勉強している生徒もいる。

講義室2か所を学習用に開放し、自習席は40席ある。

18:00まで使用可能で担任が巡回している。今後東京大学と早稲田大学学生が来校し学習指導や悩みの相談に応じるようにする。

昨日から夏期講習募集をスタートした。受講するだけで安心せず、自分で学習することが重要である。

夏には推薦での進学を検討しているご家庭に三者面談を実施する。進学先の第一希望なら上手く利用してほしい。ただし、一般入試とは別の準備が必要なので家庭でよく話し合ってほしい。

6月15日にGTECを学校で受験する。

親のサポートはもちろん重要だが、最後は本人が決めることが肝要である。覚悟が決まった生徒は強い。素直、謙虚、強気、と重要な姿勢を学年の教室がある4階に貼り出した。