令和3(2021)年6月26日土曜日、高校2年保護者のための進学講演会を開催しました。新型コロナウイルスの影響で、5月の高3進学後援会と同様、オンラインでの開催となりました。
保護者の方々もお忙しい中にもかかわらず、167名の方にご出席いただきました。
講演会の冒頭、澤田後援会会長のご挨拶があり、続いて、金田校長先生からは、「共通テストの方針(英語検定の記述式導入断念等)が決まり、また、傾向として思考力、判断力を問う問題が増えてきている」というお話がありました。
新型コロナウイルス感染症対策として、消毒液、パーテーションもしっかり準備しました。
卒業生の保護者のお話では、「118期保護者の経験談」と題し、この春卒業した3名の卒業生の保護者にお越しいただき、大学受験についてお話をうかがいました。
3名とも受験期の実体験を細かく共有いただき、困難を乗り越えた感動秘話から時折ユーモア溢れる表現での経験談など、参加者が自然と聞き入ってしまう素晴らしいお話ばかりでした。受験期の親として「親ができることは体調管理。子供の姿を見ること、それは成績などの数字ではなく、変化に気づいてあげること」親のメンタルケアはどうすればいいか?という質問には「決断は子供に任せる。自分が打ち込めることを探す。子供と温泉にいってリフレッシュした」など各家庭の取り組みは千差万別、どれもとても参考になるお話ばかりでした。
また、ご自分のお子さんのお話ではありませんが、卒業式後の時点で合格が出ていない子が、その後、ある大学の受験が終わり会場から出てくると、ズラリと並んだクラスメイトが出迎えたという、これぞ「チーム両国」というエピソードの紹介では、感極まった方も多かったのではないでしょうか。
お話をしてくださった卒業生保護者の皆様。個人情報保護のため、「怪しい写真」になってしまいましたが(笑)、、、。
進路指導部主任の酒井先生からは「両国高校の進路指導~入試改革、コロナ禍世代の大学受験~」と題して講演をいただきました。昨年度の進学実績を振り返り、「118期は国立後期で頑張った生徒が多かった。私立も数多く合格者を出している。昨年度オンライン授業が多かったため進学実績が悪くなるのでは?という心配も聞こえてきていたが、結果、ここ数年の動向と比べても決して見劣りしていない」とお話されました。
続いて、共通テストについては、「英語のリーディングは読解量が大幅に増加したが、両国は日頃から多くの英文に触れているため、質問に(一度日本語に置き換えることをせず)英語で答える力が備わっている。その力が発揮できているので全国平均より大幅にリードできている。今回の入試改革では『思考力』『判断力』『表現力』が必要な問題が増えてきている。『知識の暗記』型学習からの脱却が必要になる。書いてあることから書いてない部分を思考し、判断し、表現する。そこに必要なのはやはり王道の基礎・基本であり、両国は朝学習などでしっかり身につけさせている」と力強いコメントをいただきました。
学年主任の林先生からは、学年の近況報告や諸連絡についてお話がありました。
「進路指導は生徒に向けてしっかり進めているが、保護者の皆さまも『進路の手引き』『進路指導参考資料』は読んで欲しい。大学のオープンキャンパスには必ず今年一回現地に行くよう指導する。今年度も夏期講習は充実したラインナップで開講し、私語厳禁の教室、共同勉強可能な教室と目的別に応じた施設利用にも対応していく。秋の三者面談前に学年保護者会を実施する予定なので、それまでに、進路について生徒と保護者の意見をまとめておいてほしい」
「120期は提出物の期限が先輩たちに比べ少し遅い。また、朝学習出席率に課題があるので、改めて指導していく」
「できる行事が増えて、子供たちは喜びに満ち溢れて頑張っているが、今まで通りの行事ではないことに子供たちはジレンマを感じているので、関係部署や担任と相談しながら、行事の進め方を話している。やれる行事、やれない行事はあるのは仕方がないが、行事はチームを作ったり、人間関係を作ったり、ひいては学習にも繋がっていく大切なイベント。我々も励ましてバックアップしていくので、ご家庭でも大いに応援していただきたい」
「本日は口頭での説明になったが、改めて保護者会で学年の全教員を紹介して、詳しいお話をさせていただきたい」とコメントいただきました。
最後に、本日の進学講演会にご参加いただいた保護者の皆さま、貴重な体験談を話して下さった3名の卒業生の保護者の方々への謝辞で締めくくりとなりました。
全体を通して、両国の面倒見の良さと自信が伝わってくるとても有意義な講演会となりました。この日に向けてご準備してくださいました先生方、卒業生の保護者の方々に感謝申し上げます。